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なにしろ暑い。真夏なのだから当然といえば当然。暑さに耐えかねた人たちがこぞって出かける先は海や川、プールといった水辺、そして美術館や博物館などの屋内施設。新潟県立植物園では食虫植物展を催していると聞き、ものめずらしさと、緑を愛でながら涼むのもまた一興と足をはこんだ。 新潟県立植物園 http://botanical.greenery-niigata.or.jp/ 緑をながめながら涼を満喫。このもくろみは、じつはのっけからもののみごとにはずれてしまった。というのもこの植物園、温室ドームの熱帯植物が普段はメインの展示物。加湿器のはきだす湿気で、ドームの中はまさに熱帯。一瞬たじろいだものの気をとりなおし、手ぬぐい片手に熱帯を満喫するとした。 筑波実験植物園 http://www.tbg.kahaku.go.jp/Tsukuba_Botanical_Garden/ 神戸市立森林植物園 http://www.kobe-park.or.jp/shinrin/ 長崎県亜熱帯植物園(サザンパーク野母崎) http://www.pref.nagasaki.jp/anettai/ まずは大瀑布、とはいかないまでも、人工にしては上出来な滝を眺めながら小ぎれいな熱帯の小径をすすむ。多少安易ではあるが、手軽に普段見慣れない熱帯植物をみることができる点はやはり評価できる。アフリカの大地に根をはれば、いかにも王子さまの星を壊してしまうだろうほどに成長するバオバブも、ここではやさしげなたたずまい。フウリンブッソウゲの大きな線香花火様の華やかさに見とれ、ガジュマルに少年向け冒険物語を思い出す。 星の王子さま公式ホームページ http://www.lepetitprince.co.jp/ そしてお待ちかね、とりどりに並んだ食虫植物の数々。赤い葉脈の浮いた補虫袋をいくつもさげたウツボカズラは、みるからに食虫植物然として不気味。モウセンゴケは無数のねばねばした毛を長い葉の先までびっしりとはわせていて、鳥追いのトリモチもかくや、の捕虫力をほこる。ハエトリソウのその姿はトラバサミを彷彿とさせるが、捕らえるものが所詮ハエ程度であるがゆえ、ひょひょいと感覚毛に触れた爪楊枝をはさむ姿はコミカルで少々あわれでさえある。 これら虫を捕らえる植物に共通するのは、チッソ、リン酸、カリウムといった、植物の生育に重要な栄養素をあまり必要としない点。やせた土地で生きていくための手段が昆虫の捕食なのだ。 そんなハエトリソウにはハエジゴクという別名がある。が、なんのことはない、食虫植物のどれをとってもいずれおとらぬハエジゴク。甘い香りで誘いをかけ、ふらふらと寄ってきた獲物はのがさない。美人局でも命まではとらないものを、自然界はやはりシビアなのだ、と、妙に納得しつつ植物園をあとにした。 山田食虫植物農園 http://www.hbs.ne.jp/home/s-yamada/ Exotica Plants(オーストラリア) http://www.exoticaplants.com.au/welcome.aspx Borneo Exotics(スリランカ) http://www.borneoexotics.com/aspx/Default.aspx ハエトリソウの植え替え http://www2f.biglobe.ne.jp/~e-cottag/natural/cp/cultivat/assemb4.html さてこれら食虫植物、じつは普通に園芸店で買い求めることができる。ウツボカズラのあやしい魅力をふりきって、手に入れたのはハエトリソウ。購入後に水苔に植え替える必要があり、どうやら真夏は購入に適していない時期らしいが、なにせ肥料は自前で調達してくれるのだから、育て方はむずかしくはないらしい。それにしても気になるのは虫を捕らえる瞬間だ。今か今かと朝な夕なにながめてはいるが、そうそうめぼしい獲物が寄ってくるものでもない。といって、人が捕らえた虫を与えるでは本末転倒だろう。食虫植物のオーナーにつきもののこのジレンマ、どうして解消しようか。(大澤) |
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