073.甘味に緑茶

 072.平日の美術館

 071.衣替え一考

 070.魅惑のカレイドスコープ

 069.チェコアニメーションの巨匠たち

 068.浴衣で盆踊り

 067.あなたの布団はどれですか

 066.レシピサイトレポート

 065.蚊遣りのけむり

 064.ぶらり熱帯、食虫植物

 063.オンラインデパート巡礼

 062.うちわの風

 061.タオルも手ぬぐいも

 060.真夏の夜の映画

 059.朝顔いまむかし

 058.笹の葉さらさら

 057.ディックブルーナ

 056.和傘と洋傘

 055.パジャマの好み

 054.歯は磨いたか

 053.座布団まめ知識

 052.比較的革を選ぶ理由

 051.歩くための靴

 050.カーテンも衣替え

 049.石ころころり

 048.電子本と未来の生活

 047.葉っぱの香をお取り寄せ

 046.今日は自転車

 045.Vintage Apple

 044.手塩にかける曲げわっぱ

 043.デスクトップのコモノ

 042.小春日和の雑貨

 041.鉄瓶えらび

 040.現代はりばこ事情



 bck.001 - 039

 



 
 知り合いが、どこからかMacintosh SE/30という古いApple社製コンピューターをもらいうけてきた。電源をいれてみると、パチパチと聞いたこともないような異音がして、どこか焦げくさい。いまにも燃えだしそうだったので、あわてて電源を切った。要するに、壊れた中古パソコンなのだった。

 しかし、このMacintosh SE/30は、ただの壊れた中古パソコンではない。中古というより、コンピュータのタイムスケールからすると骨董に近い。よれば発売は1989年、価格は4,000ドル以上、国内での販売価格は50-60万円はしただろう。当時にしてみればかなりの高級品だったのである。

 そしてなによりも、そのデザインがよかった。動かなくたって、そばにおいておきたいなと思わせるくらい。ずいぶん前にほぼ同型のMactintoshを使っていたが、高さは35cm足らず、ちょっと重いけど片手で持ち運べ、つくえのうえに乗ったすがたは、一人暮らしの六畳間には、唯一の近未来的先進機器として燦然とかがやいていた。

apple-history.com http://www.apple-history.com/

The Apple Museum http://www.theapplemuseum.com/

 もちろん、動いていればいまでも使えないことはないが、現在も中古市場で人気があるのは、そのデザインのせいだろう。すこし前の映画などでは、登場人物のしゃれた部屋のなかで、ほぼインテリアの一部として、同型のMacintoshがおかれているのをよく見かけた。
 たとえばMidwinterなどの陶器にファンにいるような意味で、ビンテージ/コレクタブルと呼べる、数少ないパソコンのひとつなのである。

カップや皿と異なって、さすがに、よほどの物好きにでもないかぎりいまも「実用的」とはいいがたいけれど、コンピュ−ターにもビンテージの良さを求める物好きは、下のショップなどで入手が可能だ。上のSE/30は40,000円程度で売られている。

Vintage Computer LLC http://www.vintagecomp.com/

 これらSE/30をはじめ、名作を生み出したApple社は、その創設当時から、自社のコンピューターのデザインに気を遣う、まれなメーカーのひとつだ。

 一時期、業績は不振をきわめたが、有名なiMacのヒットでもりかえし、さいきんは、iTuneによる音楽配信の分野や、携帯プレイヤーiPodなどの売れ行きも好調のようだ。ちなみにiTuneはウィンドウズ版もリリースされている。

iTune http://www.apple.co.jp/itunes/

iPod http://www.apple.co.jp/ipod/

iMac http://www.apple.co.jp/imac/

 現在販売されているiMacの、さかさにしたお椀に液晶ディスプレイが伸びているような奇抜なデザインも好きだ。もうあと10年もすると、きっとビンテージとして売られていることだろう。そのころになっても、きっとそのデザインは古びていないような気もするが、どうだろう。(櫛谷)